Knives Out

sentences that do not rhyme

from K

 昨年の12月、前職を辞めて直ぐのタイミングで、
とある猫のお墓参りに行った時の写真です。

 

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15年前にその子が最期に過ごした場所にお花を供えました。

 

それ位前のことなので、他の人のお花が添えてあることもなく、
周りに人がいる様なこともありません。
一連の出来事が実際に起こったことだと思わせる様な跡は何もありませんでした。
(命日になると今でもお花を供えにいく人がいるそうですが)

それでも確かにそこは"あの場所"でした。
写真で見たのと全く同じ光景がそこにはありました。
15年も前なのに不気味なくらい同じ光景です。
何の変哲もない普通の場所ですが、痛みや苦しみの記憶が未だに漂っている様に感じられます。
覚悟はしていましたが、やはり堪えるものがありました。


傷ましく救いのない出来事でしたが、その子の小さな声は多くの人の心に響きました。
心を痛めた人たちを動かし、動物を取り巻く環境に変化をもたらしました。

当時、その子の名前に宛てて「Dear (猫の名前)」というWebサイトが作られ、
それがきっかけで大きな動きとなっていきました。
いつしかその動きはその子自身が生み出した力だと言われる様になりました。

 

Dearではなく、Fromなんだと。
そういうことかもしれません。

 

そして私もその子の声に目覚めさせられた中の一人。
その名前を掲げようと考えていたこともありましたが、思い止まりました。
悲しみを前面に出すのではなく、動物のどこまでも無垢な心と優しさを広めようと。
特にこれからの世代の人たちには、その悲しみを知ることなく、動物を思う気持ちが芽生えてほしいと。
そう思ったからです。
その方がきっとその子にとっても望ましいことだと信じて。

 


でも、私個人の心構えとしては、大切なものとして忘れないように、この記録はここに留めます。

 

時々自分が何のためにやっているのか意識できなくなることがありますが、
一番最初のきっかけになったこの子のことを思い出して、
自分を鼓舞させていきます。